最近株主優待の改悪(すかいらーくHDなど)のニュースが増えてきてますよね、株主優待目的で銘柄を保有していくにあたって不安を感じることはありませんか?
私も株主優待目的でいくつかの銘柄を保有していて、不安に感じていました。
実は株主優待の廃止や改悪には理由があります。
この記事では、なぜ株主優待の廃止や改悪が起こってきているのか、そしてどんな対策をすれば良いのかを解説していきたいと思います。
そして少しでも不安を解消し、対策を考えていけば今後の投資で利益を出していけるのではないでしょうか。
結論としては、株主優待銘柄を選ぶ際に優先順位をつけることで、株主優待廃止・改悪のリスクを軽減できます。
もくじ
2020年株主優待が廃止となった銘柄
1/27 コラボス
1/30 ランシステム
2/5 総合メディカル
2/10 MDV
2/10 セレスポ
2/14 UMCエレクトロニクス
2/27 セキド
2/28 ヘリオスTH
3/2 フルッタフルッタ
3/12 ユークス
4/9 スリーエフ
4/17 メガチップス
5/11 夢真
5/20 サイバーステップ
5/22 フレンドリー
5/25 はせがわ
6/3 RVH
6/5 レオパレス
6/9 LIXILビバ
6/19 キャリア
7/3 クラウディア
7/13 オプテックス
7/20 LIXIL
7/21 三栄建築設計
7/28 オムロン
8/6 日本プラスト
8/7 ダイコク
8/13 エプコ
8/13 日本和装
8/21 トラスコ中山
9/10 キリン堂
9/15 パーク24
9/18 第一元素
9/29 グッドコムアセット
10/16 テーオー
10/22 日本ペイント
10/28 ニフコ
10/29 日水製薬
11/5 日本アジア
11/6 よみうりランド
11/6 りらいあ
11/9 アドバネクス
11/11 ファルテック
11/13 サイバーリンクス
11/13 明和産業
11/27 東京ドーム
12/10 スズキ
このように2020年だけでも47社も株主優待を廃止しています。改悪した企業を入れると100社以上になっております。
それに対して新たに株主優待を新設した企業は34社しかないという状況です。
株主優待制度の廃止・改悪の主な原因
新型コロナ感染による業績悪化
主に外食産業などはコロナの影響により客数が激減!都会では非常事態宣言やまん延防止等重点措置などのより営業時間の短縮や利益率の高いお酒の提供禁止など大きく収益を落としている。そのため財務悪化が進み優待コストの削減を図らなくてはいけなくなっている企業が増えてきている。
外食産業の株主優待銘柄については注意が必要だと思います。
海外投資家や機関投資家などからの圧力
株主優待は原則国内にしか発送されないため、海外投資家からすれば不公平な利益還元ということが言えます。そのため、海外投資家や機関投資家からの圧力により株主優待の廃止や改悪が発生することも考えられます。
そのため、特に海外投資家の持ち株比率が高い銘柄については注意が必要かもしれませんね。
海外投資家比率の掲載場所
●四季報
●証券会社のアプリの四季報欄
●上場企業のIR情報
東証改革による上場基準の変更
2020年4月に東京取引証券所では市場区分の見直しを計画しています。今までの東証1部、東証2部、JASDAQ,、マザーズだったのが、プライム、スタンダード、グロースの3種類に区分されます。
日本取引所グループの公式サイトより引用
上記のように市場区分が変わるだけではなく、上場基準も変わってきます。
今まで東証1部の上場基準が株主数2,200人だったのが、上記のプライム市場になると800人となります。
これは何を意味するかというと、企業は株主優待を出してまで株主を積極的に集めなくても良くなったということなんです。
そのため2022年の4月以降には株主優待を廃止する企業がもっと増えてくることが予想されます。
株主優待の廃止・改悪への対応策
これまでに説明させていただいた3つの原因によって今後株主優待の廃止・改悪は出てくることが予想されますが、どうやって対応したら良いのでしょうか。
現在すでに保有している銘柄についてはこれからも注意しておくしかありませんが、これから投資していく株主優待銘柄については優先順位をつけていくことをオススメします。
株主優待銘柄への投資優先順位
1.どうしてもその企業の株主優待が欲しい銘柄
2.配当金も出している銘柄(できれば配当利回り1.5%以上)
3.株主優待が自社製品である銘柄
上記の優先順位は前提条件として業績の良い企業から選ぶということを念頭に置いてください。
また株主優待から配当重視に変更していくことも考えられるため、できれば配当金も出している企業が良いと思います。
注意ポイント
●業績が赤字もしくは落ちてきている企業へは投資しない。
●株主優待がクオカードや図書カードなど商品券の場合は株主数を増やすための場合が多いので避けた方が良い。
●過去に優待内容を改悪している企業は今後も改悪する可能性があるため避けた方が良い。
そもそも株主優待目的の投資は邪道?
株主優待制度というのは日本独特の制度であり、海外市場ではほとんどありません。
その理由としては、株主優待はその企業の株式価値を下げているということです。株主というのはその企業のオーナーということになりますが、株主優待を得るということはオーナーが自社の商品を自己消費するということになります。
つまり顧客に利益を乗せて高く売るための商品を自ら消費するということは、売上が落ちるだけでなく自社の資産も減らすことになります。
極端な話ですが、株主優待は結果的に株主にとってはマイナスになっているのかもしれません。
そんなことを言っていますが、私は株主優待銘柄を複数保有しています。それは魅力的な優待とキャピタルゲイン(値上がり益)やインカムゲイン(配当金)も狙っているからです。
要は株主優待のみを目的に投資するのは、今後は危険であるということです。
おすすめの株主優待銘柄
コード | 銘柄 | 株価 | 配当 | 株主優待 |
9831 | ヤマダHD | 524円 | 3.4% | 優待割引券(500円)✖3枚 |
8591 | オリックス | 1,971円 | 3.9% | 株主カード、カタログギフト(3年以上保有) |
8173 | 上新電機 | 2,746円 | 2.7% | 買物優待券 |
8267 | イオン | 3,008円 | 1.2% | オーナーズカード(詳しくはこちら) |
8905 | イオンモール | 1,817円 | 2.7% | イオンギフトカード |
2914 | JT | 2,205円 | 5.9% | 自社商品 |
7545 | 西松屋チェーン | 1,500円 | 1.5% | 買物カード |
9433 | KDDI | 3,686円 | 3.4% | カタログギフト |
3543 | コメダ | 2,025円 | 2.5% | 自社電子マネー(1,000円相当) |
【まとめ】企業の株主優待の廃止・改悪の3つの理由
■株主優待の銘柄は年々減少している。
■株主優待が廃止・改悪になるのは3つの原因がある。(業績悪化、海外投資家からの圧力、東証改革)
■今後株主優待銘柄に投資する場合は優先順位をつけるのが良い。
■今後は単に株主優待目的のみで投資をしない方が良い。